-閉塞性動脈硬化症(ASO)の人工血管外科手術-


閉塞性動脈硬化症(ASO)の人工血管外科手術

閉塞性動脈硬化症(ASO)の原因

閉塞性動脈硬化症は、手足の末梢(まっしょう)動脈が詰まる病気です。50歳以上の中高年男性に多く、脂肪分の多い食生活の影響などで患者数は増えています。

症状は足に現れ、血行不良から足が冷たくなつたり、歩くと痛む「間欠性跛行(はこう)」という症状が出たりします。血管が詰まって、壊死(えし)し、切断を余儀なくされる患者の方も2%います。

治療の第一歩は、病気を悪化させる危険を減らすことです。喫煙、糖尿病、高脂血症、高血圧、肥満、運動不足、ストレスなどの改善で、最も大切なのは禁煙です。

それでも症状が改善しない場合、運動療法や薬物療法が行われます。運動療法では、自転車こぎなどの運動を1日30分程度、週3回行います。薬物療法は、血液をサラサラにする抗血小板薬を服用します。

これらの治療で十分な効果が得られない場合、最初に試みられるのが「血管内治療」です。足の付け根の動脈などに細い管(カテーテル)を挿入し、管の先に付けた風船を膨らませたり、金網の筒(ステント)を置いたりして狭くなった血管を広げます。


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閉塞性動脈硬化症(ASO)の人工血管外科手術

血管が完全に詰まっているなど症状が重い時は、血管を移植して患部を迂回(うかい)するバイパスを作ったり、人工血管に替えたりする外科手術が行われます。この手術は保険で認められています。

足の痛みやしびれなどの症状は、「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」などの腰痛症とも似ており、誤診されて不適切な治療が行われることがあります。

そして閉塞性動脈硬化症は「足首と上腕の血圧比指数(ABI)」を測る検査で診断できます。

ABIとは、あおむけに寝て測った足首の最高血圧を、上腕の最高血圧で割った値です。通常、足首の血圧の方が高めですが、動脈が細くなったり、詰まったりして血行が悪いと、心臓に近い上腕に比べて、血圧が低くなり、値が1より小さくなります。

0・9以下なら、動脈硬化が進んでいる危険性があるので、さらに超音波や血管造影などの精密検査を受けて、異常が見つかれば、診断がつきます。

脊柱管狭窄症では前かがみになると、痛みが楽になる傾向がありますが、閉塞性動脈硬化症では、そのようなことはありません。


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